虚貌(きょぼう)上下巻 雫井脩介 著

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<あらすじ>
1980年、岐阜県美濃加茂で運送会社を経営する一家が襲わる事件が発生した。
家に火を放たれ、社長夫妻は惨殺、長女は半身不随、長男は大火傷を負わされるという悲惨な事件であった。間もなく、その運送会社を解雇された元従業員三人が逮捕され、事件は解決したかに見えた。だが、20年後、その事件の主犯と見なされていた荒勝明が仮出所したことから、終わったはず の事件が再び蠢き始めた・・・・。

<感想>
面白くて読み進め、物語が佳境に入ると早く先が知りたいと思う反面、
読み終わるのが惜しいと久しぶりに思った小説だった。
しかし、読み終わって時間が経つと、登場人物が多かったからか
それぞれの性格や生い立ちが詳細じゃなかった分、
ラストで淡々と過ぎた気がしたり事件の真相に足らないものを感じたりした。
が、けして面白くなかったワケじゃない。
本当に夢中になる程引き込まれるだけの魅力が十分あった作品だった分
(もう少し・・・)と贅沢に望んでしまうのだ。
雫井作品を3作品読み、どれもこれも好きな小説であるけれど、「虚貌」を私は1番勧める。
※ ネタバレ ↓
中盤までは息詰まる展開に興奮したが、
事件の真相を説くラスト1/3で突然のように有田三兄弟犯人説が浮上する辺りで
(ココで落ち着くの?)とがっくりと同時によく理解できず残念だった。

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