2006年/米 監督 :エドワード・ズウック CAST: レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー ジャイモン・フンスー、マイケル・シーン |
<STORY>
1990年代のアフリカ、シエラレオネは激しい内戦状態であった。元傭兵であり、現在はダイヤの密輸に加担するダニーは政府軍に見つかり刑務所にぶちこまれる。そこで反政府軍RUFに捕らわれダイヤの採掘現場で強制労働させられていたソロモンと出会う。ソロモンは採掘現場で希少価値の高いピンクダイヤモンドを連行前に隠していた。その情報を知ったダニーは、RUFによって引き離された家族を探す手伝いをする変わりにそのダイヤモンドを山分けしようともちかける。
<感想> 評価 ★4
アクションもあるが社会派映画。
「ブラッド・ダイヤモンド(血のダイヤ)」と呼ばれる紛争ダイヤの問題を真っ正面から取り上げた作品。
なんの知識もなく見ると「戦争映画か」と思いがちだが、このシエラレオネ内線は2002年まで続き、今も尚、停戦状態のリアルな内戦紛争だと言う事実に愕然とさせられる。 シエラレオネ共和国から採掘できるダイヤモンドで反政府勢力・統一革命戦線(RUF)は資金を得、武器を買い、少年を拉致し兵士に仕立て上げ、同胞の住む村を襲い、政府に投票させないために両腕を切り落とし、銃殺させる。しかしその裏では、ダイヤモンドを取引している会社が政府と取引していて、政府はその資金で反政府軍RUFを鎮圧するための武器を買い、内戦が激化する。 この悲劇的な堂々巡り・・・。 本作品は、そんな社会背景の中、元傭兵でダイヤ密輸人のアーチャー(ディカプリオ)が希少価値の高いピンクダイヤ売った利益で、救いようのない暗黒大陸から抜け出そうとしているがむしゃらな姿と、RFUによって引き裂かれた家族を取り戻し幸せを望むソロモン(フンスー)の父親像と、ジャーナリストのマディー(J・コネリー)が紛争ダイヤモンドの真実を暴こうと命がけでシエラレオネに留まっている姿を見せていく。 ディカプリオの演技は素晴らしかった。同時期に公開された「ディパーテッド」でアカデミー主演男優賞にノミネートされていたが、本作品のディカプリオの方がどれだけ素晴らしいか。本物の役者に成長したと思う。彼はもっと評価されるべきだ。
この映画は遠いアフリカのひとつの国のことかも知れないけれど、宝石店で売っている高価で、美しいダイヤモンドがもしかしたら「ブラッド・ダイヤモンド」かも知れないと思うと(先進国って何?)(ジュエリーでオシャレって意味あるの?)と考えずにはいられなかった。 大きな宝石を身につけ、TVで美を競ったり、幸せを説いたりしてる方々にこそ、この映画をみてもらいたいと思う。 私にとって、この映画との出会いはこれからの物の考え方に少しは影響を及ぼすような気がした。
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