2006年/米 監督 :スパイク・リー CAST: デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、 ジョディ・フォスター、ウィレム・デフォー、 キウェテル・イジョフォー、クリストファー・プラマー |
<STORY>
白昼のマンハッタン信託銀行で強盗事件が発生。犯人グループの頭脳明晰なリーダー・ダルトンは、人質と犯人の見分けができなくなるように、50人の人質全員に自分たちと同じ服を着せる作戦を取った。人質と犯人の見分けがつかない以上、突入は不可能。犯人グループから“型通り”の要求はあったものの、現場は膠着状態に。指揮を執る捜査官フレイジャーも、まったく焦りを見せないダルトンの真意をはかりかねていた。そんな中、銀行の会長から“特別”な依頼を受けた女弁護士が現場に現れる。
<感想> 評価 ★4
銀行強盗にクライブ・オーウェン、刑事にデンゼル・ワシントン、凄腕弁護士にジョディ・フォスター。そしてあのウィレム・デフォーまで出演。スパイク・リー監督の完全犯罪映画!って前フリだけで期待してしまうでしょ!しかも、人質全員に犯人グループと同じ格好をさせるんだよ?このアイデアは今までありそうでなかった。それだけでワクワク
いろんな感想を聞くだろうが、素直に楽しんでいい作品。そりゃ、見終わった後に言いたいことは出てくるけれど。それはこんないいプロットなんだからもう少し!って期待するが故の批評。私は、それなりに十分楽しめました。
以下 ネタバレ あり ↓
最初に「衝撃のラスト この謎を見破れるか?」のキャッチコピーだが、これは誇大広告だと思う。謎を見破るも何も前半で8割の謎がわかってしまう。想定外だったのは冒頭のクライブ・オーウェンのシーンがラストに繋がり、その場所がわかった時。さすがにこれは(そうきたか!)と思った。
俳優陣が素晴らしいので安心して彼等に酔って見れる作品で、クライブ・オーウェンとデンゼル・ワシントンのやりとりのシーンは緊迫感さえ感じられたけれど、見終わったあとの、この何となく物足りない気持ちはどうしてなんだろう?銃撃シーンがないから?そうではない。サスペンスなのに犯人は最初から判っているし、大勢の人質を取った強盗事件なのに、人質の生死や事件の展開にハラハラするのも最初だけ、強盗の目的も早い段階で現金ではないとわかるし、現金以外のもの?って想像する間もなく、銀行創立者である会長がジョディ・フォスターに依頼しちゃうしでネタバレが早すぎるのも1つかも。その上、目的物がわかっても、その物の価値がどれだけ凄いのかが私には理解できないからすーっと流れてしまった。
また、完全犯罪のプロットとしては、良くできていて面白いのに、まだ(どうなる?)ってワクワクしてる時点で事件後の開放された人質の尋問の様子を挟んだりすることで人質解放時の状況が読めてしまって私的には一気に緊張感を失わせることになってしまった。あれ、要らないんじゃないのかな~?
しかし、黒人監督:スパイク・リーらしく、人種のルツボのNYを皮肉ったり、人種差別や偏見、東欧民主化で政権が不安定なアルバニアを引っ張り出したり、シーク教徒がアラブ人ではないと主張し、ターバンを大切にしているとか、9.11以降の街の雰囲気を盛り込んでいたのは彼ならではかなっと思った。
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