CRASH *クラッシュ*

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2005年/米

監督 :ポール・ハギス

CAST:
サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、
テレンス・ハワード、サンディ・ニュートン

第78回 アカデミー賞 作品賞、脚本賞、編集賞

<STORY>
「触れ合いだよ。街中を歩けば、人と体が触れたり、ぶつかったりする。でもロスじゃ、触れ合いは皆無。人々は金属やガラスの後ろに隠れている。みんな触れ合いたいのさ。衝突し合い、何かを実感したいんだ」
ロサンゼルス。ハイウェイで起こった一件の自動車事故が、思いもよらない”衝突”の連鎖反応を生み出し、さまざまな人々の運命を狂わせていく…。刑事、自動車強盗、地方検事とその妻、TVディレクター、鍵屋とその娘、病院の受付嬢、雑貨屋の主人──。さまざまな階層の、さまざまな人種の彼らは、予想もしない角度で交錯しながら、愛を交わし、憎しみをぶつけ合い、哀しみの淵に立たされる。

<感想> 評価 ★4
クリスマス間近のロサンゼルスで15人程の人生が連鎖し衝突する36時間を綴った群像劇。
それぞれの出番は少ないのにそれぞれが深く余韻を残す。ムダなシーンがなく複雑に絡み合って最後に収束していくStory展開は見事。
日本人の私にはこの映画が問う状況を完全に把握は出来ていないのだろう。『白人VS黒人』『ヒスパニック系』『ペルシャ人』『中国人』『アフリカ系』。更には、『富める者』と『貧しい者』、『成功した者』と『堕ちた者』といった関係まで表現し、そこから生まれる【偏見】を群像劇として見せている。私の英語能力では字幕になっているものしかわからないが、多くのセリフに差別用語が入っていたのだろうと思う。英語理解がもっとあれば、今よりも何倍もの衝撃を受けていたのではなかと思う。
映画の中にいくつもの『抱擁シーン』が出てくる。DVDの表紙になっているマット・ディロン演じる警官とサンディ・ニュートン演じる黒人系夫人の抱擁シーンは言葉をほとんどかわさずに偏見・誤解・嫌悪感を越えて信頼が芽生える。監督の伝えたかった1つがこのシーンに凝縮されている気がした。また、鍵屋の父親が娘に「透明の羽根」を与えるシーンは父娘の愛情が痛いほど伝わる。印象的なシーンを挙げれば限りない。人種差別の映画だからと毛嫌いしないでぜひ見て欲しい。きっと何かをそれぞれが感じられる映画だと思う。

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