2007年/米 監督 :ポール・トーマス・アンダーソン CAST: ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ |
<STORY>
20世紀初頭、鉱山で働くダニエル・プレインヴューは石油を掘り当てる。そこから彼の人生が動き出し、カリフォルニアで石油採掘事業を始める。野心家のダニエルは幼い一人息子H・Wを連れて試掘をかさね、順調に油田を築いていった。ある日、ダニエルのもとをポールと名乗る青年が訪ね来て「自分の農場の下に石油がある」と話す。その農場に息子と共に出向いたダニエルは大きな油田を発見するのだった。
<感想> 評価 ★3
2008年アカデミー賞、主演男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)と撮影賞を受賞した作品。
私はアカデミー受賞作品とは相性が合わない上、石油採掘により富みと権力を得たダニエル・プレインビューの実話と言うことで、過度の期待はせずに、ダニエル・デイ=ルイス見たさに鑑賞。
ダニエル・デイ=ルイスはやっぱりスゴイかった。
彼がプレインビューを演じたからこそ158分もの長編映画を観ることができたと思う。
想像通り、脚本として不要な盛り上げを作らず、忠実に作り上げた作品と言う感じで、重油まみれの男が懸命に石油を掘り当てる場面が続く序盤では、この調子で2時間半か・・・と覚悟もした。しかし、映画の中でずっと流れる不安感と緊張感を煽るBGMが意外にも映画の魅力を引き立て、油田に命をかけるプレンビューの姿、富みと権力だけあれば人との関わり合いなど不要だと言いながら、弟や孤児(だったらしい)息子への彼なりの愛情を絡めて話しは進んでいく。
プレインビューの持つ「強欲」と対比させて、神を崇める宣教師:イーライ・サンデーの存在がおもしろかった。信者からの崇められたくて派手なパフォーマンスをする姿は閉鎖的で貧しい村を汚染するようで見ていて不愉快。やっぱり私は無宗教で良かった思ってしまった。
映画としてはおもしろみはないし、暗くて重い作品だけど、ダニエル・デイ=ルイスを久々に堪能できたと言う部分では観て良かった作品でした。
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