2006年/英 監督 :アルフォンソ・キュアロン CAST: クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、 マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフォー |
<STORY>
人類に最後の子供が誕生してから18年が経過した西暦2027年。原因がわからないまま子孫を生み出すことの出来なくなった人間には滅亡の道しかないのか。希望を失った世界には暴力と無秩序が際限なく拡がっていた。世界各国が混沌とする中、英国政府は国境を封鎖し不法入国者の徹底した取締りで辛うじて治安を維持している。そんなある日、エネルギー省の官僚セオは、彼の元妻ジュリアン率いる反政府組織“FISH”に拉致される。ジュリアンの目的は、ある移民の少女を“ヒューマン・プロジェクト”という組織に引き渡すために必要な“通行証”を手に入れることだった。最初は拒否したものの、結局はジュリアンに協力するセオ。結局、セオは「Fish」と行動を共にすることになる。
<感想> 評価 ★3
SF・アクション娯楽大作映画(「マイノリティー・レポート」e.t.c)と思いきや、直球まっすぐ、真摯な内容だったので驚いた。予備知識なしで見るとたまに新鮮な感覚を味わうことが出来る。
しかし、重いテーマだった。主人公がヒーロー的に世界の大きな問題に立ち向かい、はびこる悪を倒し、世界に平和をもたらす・・・という結末はない。逆に、今からたった20年後に、理由なく子孫を残せなくなった人類がどうなり、どのように生きていくのかと言う状況を説明なく見せられStoryがはじまる。実際問題、20年後に大気汚染や遺伝子組み換えにより妊娠しにくくなったり、流産しやすくなるなんてありえそうな設定ゆえに、恐怖を感じた。Storyの設定的にムリもあるし、ナゼ?もあるけれど、多額の制作費をつぎ込んで作成された大作映画らしくラストのスラム街で銃撃戦は納得の迫力満点。セットのリアルさ、銃撃戦の激しさ、難民の悲鳴、超ロングテイクの逃走劇。カメラに血しぶきが飛んだままの撮影、素晴らしい。
過大評価はできないし、好きかと聴かれればそうでもないけれど、見て損はなかった作品でした。
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