2003年/米 監督 :パティ・ジェンキンス CAST: シャーリーズ・セロン、クリスティーナ・リッチ 第78回アカデミー賞 主演女優賞:シャーリーズ・セロン |
<STORY>
“モンスター”と呼ばれたアメリカ初の連続殺人鬼アイリーン・ウォーノスの実話の映画化
1986年、フロリダ。ヒッチハイクをしながら男に身体を売る生活に疲れ果てたアイリーン・ウォーノスは有り金の5ドルを使い果たして死のうと決めていた。飛び込んだバーでセルビーと出会う。同性愛の治療を強制されフロリダにやってきたセルビーもまたアイリーンと同様に社会からの疎外感を抱いて生きていた。初めて自分を偏見なく受け入れてくれる人物と出会ったと感じたアイリーンは、“ふたりで暮らそう”と提案する。そのためにお金が必要になった彼女は、再び客を取るため道路脇に立つのだったがトラブルに見舞われお客のひとりを殺し、被害者のお金を奪って逃走する。そして彼女はセルビーのために殺人を繰り返していく。
<感想> 評価 ★3
実話をベースにしているのでとても重い。
私が思うこの映画のポイントは2つ。
1つ目は、アメリカの社会背景の中でアイリーンがどのように幼少期・思春期を過ごし、ナゼアメリカ初の女性連続殺人鬼が出来てしまったのか?その事実を見せること。
2つ目はシャーリーズ・セロンが女優魂をこれでもか!と言わんばかりに見せつけているところだろう。
13kg増量の肉体改造、特殊メイクに義歯をつけアイリーンのクセ、仕草で演じきっていた。アイリーン本人にそっくりである(※ ネットで検索し連続殺人犯:アイリーン・ウォーノスの画像を見ると驚くだろう) それに加え、シャーリーズ・セロンを引き立てるクリスティーナ・リッチの助演ぶり。(私は悪くないの。被害者なんだから)を前面に出した最低なオンナを見せつける。ワザとでなく本当にコイツの思考回路はそうなんだろなと思わせるあたりクリスティーナ・リッチの演技力に引き込まれてる証拠だろう。
ジャンル分けではミステリーらしいが違うだろう?と思う。ドキュメンタリーに近い迫力と現実感の2時間である。 幼少の頃に父親の友人にレイプされ続け、それを親に訴えても「ウソをつくな」と庇ってもらえず、その後も友情や愛情を求めるても誰からも愛されずレイプされる日々。彼女は生きるために娼婦となる。それしか生きる術がなかったのか?と問いたいけれどそれしかなかったんだなっと。アイリーンの人生は愚かで弱い。何とかできたろうよ?と思う。でも、それを自力で変えられない社会がある。例え生きる為だとしても殺人を犯してはイケナイ。わかってることだがそれをするしかなかったんだなと思ってしまう。人は生まれるところを選べない。人生を変えようと誰かを求めるけれどその相手にも恵まれなかったら・・・・アイリーンの人生は特別なんかじゃない気がした。
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