<あらすじ>
傷ついた少年少女たちは、戦わないかたちで、自分たちの
大切なものを守ることにした・・・。
いまの社会を生きがたいと感じている
若い人たちに語りかける長編小説。
<感想>
高校生が主人公で、映画化されていた時から、何となく気になっていた小説だった。
映画化されているため、主人公のイメージがどうしても固定されてしまうが、小説のイメージと映画のメインキャストはかなりナイスチョイスだと思う。
私が高校生だった時も、個人的な悩みや心の傷はあった。でも、ココまでナイーヴではなかったように思う。それは時代が違うのからなのだろうか?
でも、見たくないし、行きたくないと思う辛かった思い出のある場所はある。
10年ぐらいは、その場所の近くを車で通るだけで、毎回心が塞ぐような気分になった。
たまたま、私にはその気持ちを話せる人がいて、その「傷」をわかってくれなくても聴いてくれるだけで気分は楽になったし、
その道を避けようかと言ってもらえるだけで温かさを感じることができたから深い傷にならずに済んだのかも知れない。
小説の中に出てくる「傷を受けた場所に包帯を巻くだけで気持ちが軽くなった」と言う感情はわかる。
本作は、誰かと戦う話ではなく、人には理解されないかも知れないけど、
自分の中では心が血を流した出来事に自分がどう決着をつけるのかと言うことに重きを置いた作品となっています。
中高生にお勧めする1冊です。
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