살인의추억 / 殺人の追憶
2003年 / 韓国 監督:ポン・ジュノ CAST: |
STORY
1986年、ソウル近郊の農村で、手足を後ろ手に縛られた若い女性の死体が発見される。刑事のパクは部下のチョと捜査に乗り出すが、犯人逮捕に至らなかった。その2ヶ月後、再び同様の事件が起きてしまう。パク刑事は、ソウルからやってきたソ・テユン刑事とぶつかりながらも捜査を続けるが、三度事件が起きてしまい・・・・
※なお、この作品は、1986年~1991年までの6年間で10人もの女性が犠牲になった華城連続殺人事件がモチーフになっている。
感想 ★ 4
一言感想
「パラサイト / 半地下の家族」が面白かったので、他のポン・ジュノ監督作品も観たいなと思い、「殺人の追憶」を鑑賞。
引きこまれて観た130分間でした。
ポン・ジュノ監督作品って見終わったあとに言葉にできない余韻が残る。
どう表現したらいいんかな?心地良い余韻ではないけれど、確実な”何か”が心の残る感じ。
これこそが魅力なのかも。
映画の特徴
連続殺人事件を扱っているが、「パラサイト」と同じく、前半は軽快でコミカルに進むが、一転、中盤以降、息が詰まるほどの緊迫感でラストまでもっていく。
前半のコミカルタッチが、殺人事件に馴れてない田舎刑事をリアルに見せてる気がした。
パク刑事は、(犯人なんかすぐに逮捕できる)と根拠のない自信で捜査するのだが、物的証拠も見つからず、犯人のメドがまったく立たない。
焦ったパクは、悪びれることなく物的証拠をねつ造し、自白を取るために暴力振るう。
どう考えても犯人じゃない一般市民に。
それと対極のキャラがソウルからやってきたエリート刑事、ソ・テユン。
ソ刑事はこれまでの資料を読み漁り、推理して犯人像を特定していく。
そんなソ刑事に、「刑事に大事なのはアタマじゃない、足だ」と説教をするパク刑事が、滑稽であり可愛くも感じる。それこそ、ソン・ガンホの魅力なのだろう。
脇を固めるキャストも良い。
赴任してきた課長、女性刑事ギオクも映画の中で良いアクセントになっていた。
ドロップキック
この作品でも、ドロップキック(跳び蹴り)シーンが何回かある。
ポン・ジュノ監督の代名詞だ。
いつみても、ほんと鮮やかで爽快だ。
以後、ネタバレ含む
前半は小気味良くコミカルに進むが、捜査は難航、連続強姦殺人犯の目星さえついていない。
3件目の事件が起きた時、さすがに焦りはじめたパク刑事は、あろうことか霊媒師を頼る。
ふざけてるのか?と思うが、これが至って真剣だから余計に笑える。
だが圧巻なのはココから。
死体遺棄現場で祈とうを始めたパクは、あるド変態男を発見することに。
ここから一気にスピードが加速していく。
そしてソ刑事には過酷な現実が襲いかかり、感情のコントロールを失っていく・・・。
引きこまれた。
そして、映画のラストは17年後のパク刑事。
パクは刑事を引退しているが、連続強姦殺人事件を忘れることはない様子。仕事で近くに来た時、最初の死体遺棄現場ったところへ行く。
その時、近所の少女から、パクと同じことをやっていた男が最近来てたと話しを聞く。
それは推測ではあるが、連続強盗犯らしき人物のようだ。
(社会にのうのうと生きてるのか・・・)
それを実感した瞬間のパクの表情が、何とも言えない。
で、The End。
結局、犯人はわからないままだ。
実際にあった事件がモチーフ
1986年~1991年までの6年間で10人もの女性が犠牲になった華城連続殺人事件をモチーフにしている。
2019年、最新のDNA鑑定により犯人が特定され、特定された人物は、自白したが、時効が成立していたため、無罪放免のままだと言う。
ポン・ジュノ監督作品を観るなら
1,殺人の追憶
2,パラサイト / 半地下の家族
の順のお勧めです
コメント待ってます♪
私もこの映画、2006年に観てます。
星4つ。nagiさんと一緒。(笑)
私は韓国ドラマは観ないけど、映画はかなり評価してます。
犯人が特定されたのは知りませんでした。やはり技術は進歩しているんですね。アメリカのように時効がなければ、逮捕できたのにね。
なんさん
既に視聴済みだったんですね~。
この映画、魅力的でしたね。
日本の映画とはやっぱり違う。
私、日本の映画のぼわ~とした長回しが苦手なんです(^^;)
私も同じく韓国ドラマはまったく見ないんですけど、Netflixで視聴できる「梨泰院クラス」と「愛の不時着」は見たいなーと思い始めてます(笑)