2008年/米 監督:イザベル・コイシュ CAST: ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー、 パトリシア・クラークソン、デニス・ポッパー |
<STORY>
厳格なキューバ移民の両親に育てられた学生、コンスエラは大学の教授であるデヴィッドの講義を受けたことで知り合い、恋に落ちる。 意外にも二人の関係は続く。しかし、デヴィッドの感情は揺れていた。コンスエラと出会うまでは自信たっぷりに生き、刹那的恋愛を重ね、人と深い人間関係を結ばないことをモットーとしていたのだが、美術品のように美しいコンスエラを愛するようになってからは、その気持ちと同時に嫉妬や苦悩にも振り回せれるようになっていたからだ。
<感想> 評価 ★3.5
基礎知識ゼロで観ました。何も知らないで観たからこそ、最後にデヴィッドの受ける衝撃と感情を理解できたと思うのです。だから、この作品は絶対に”何も知らないで観るべき映画”だと思います。これから観る方にはぜひ予備知識ゼロで欲しい。映画のキャッチコピーさえNGです。
112分。ゆっくりと深みを漂わせながら流れる作品でした。最初の方はペネロペ演じるコンスエラとベン・キングスレー演じるディヴィッドが出会うところからはじまるので若干エロさを感じたり、初老男性の色狂い?と思ったりして正直観るのをやめようかと思いました。
が、中盤からこの映画の良さや言いたかったことがわかりはじめます。それ以降の深さは20代では理解できない世界観だと思います。出来るなら40代を越えた男女それぞれに観てもらいたい作品です。
この作品の原作はフィリップ・ロスの短編小説「ダイング・アニマル」だそうです。
女性にモテる業界でも人気の教授のディヴッドは人、特に女性と深い関わり合いを持つことが苦手でずっと避けて人生を過ごして来ました。それで幸せだと思っているしこの先もそうするつもりだったワケです。しかし、コンスエラと出会った時から気持ちが揺れはじめます。しかし、結局彼女との深い人間関係を繋ぐ勇気を持てず、そのことに失望したコンスエラはカレの元を去ります。去られて当然と思っていたディヴッドだけれど、彼女を失ってからの2年、喪失感に苦しみます。その喪失感からやっと立ち直れた時、コンスエラがカレの前にまた現れワケです。
人は何を大切に思うのか、生きていくと言うことは何なのか?
そう言う奥の深い作品でした。
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