2009年 米/独 監督:デヴィッド・ホランダー CAST: ミシェル・ファイファー、アシュトン・カッチャー キャッシー・ベイツ、スペンサー・ハドソン |
<STORY>
ウォルターは、アイオワ州のレスリングチームに所属し将来を有望されている選手だった。しかし突然双子の姉を殺害され、実家に戻ることに。何とか日常に戻ろうとする家族を前に、ウォルターは犯人に対して押さえきれない怒りを抱えつつ判決を待つ日々を送っていた。そんなウォルターを見かねた母親は、遺族者が集まるセラピーに同席させる。そこで夫を殺害され苦悩するリンダと出会うのだった。彼女は耳の不自由なひとり息子のクレイと共に生活をしていた。
ある日、裁判所でリンダとウォルターは再会。話をするうちに惹かれ合っていくのだった。
<感想> 評価 ★3
日本未公開作品。
邦題とあらすじを読むと恋愛映画のようですが、違います。だいたい、キャストが年上女性キラーのアシュトンに、50代でもかわいいミシェルときた上、邦題が「ラブ・クライム」(愛・犯罪)とくれば勘違いしてしまいますよね。でも本作、意外に重いテーマを扱ってる作品でした。愛する家族を殺害されてしまった被害者家族の心情、人生の再生を扱っているんです。元々、原題は「PERSONAL EFFECTS」。意味は「身の回り品」です。つまり、犯罪に巻き込まれて失った家族の遺品(パーソナル・エフェクツ)。
娘の遺品を捨てることも見ることもできない悲しみから、立ち上がるためにセラピーを受け、遺品をバザーに出すことを決意した母と、どうしても犯人への憎しみをぬぐい去れない弟の葛藤。同じ被害者家族であるリンダとその息子とのふれ合いを通して、被害者家族の姿、人を赦すことのむずかしさなどを描いています。
つまり、かなり大切で大きなテーマなのですが、どうも人物描写が浅く、被害者家族の感情もどことなく中途半端なために感情移入ができないんですよね。気づいたら、こんな大きなテーマなのにサラッ~っと見てしまってました。
ただ1カ所、映画の中で怒りを感じた場面がありました。それは裁判員に向かって弁護士が容疑者の弁護をするシーンです。弁護のためにとは言え、殺害された被害者である女性の素行の悪さなどを訴えるシーンです。弟のウォルターはその弁護を聴きながら「ウソだ!ウソだ!」と叫びます。当然裁判長に注意をされますが、ウォルターの気持ち、わかりますよね。被害者であるだけで十分なのに、ナゼに弁護のために悪く言われなきゃならないのかと思います。弁護ってなんななんだ?って法廷ドラマや映画を観ると良く思います。
あ、それから。ミシェル・ファイファーを見ると必ずこの曲が頭を巡ります。
ミスチルの「ミシェル・ファイファーの唇が好き~」って曲。
歌詞どおり50代を過ぎてもチャーミングで魅力的。唇もね。
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