ジャンプ 佐藤正午 著

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<あらすじ>
さて問題です。
付き合って半年の恋人が、デートをした夜に突然消えてしまう。
あなたのためのリンゴをひとっ走りコンビニに買いに行ってくるからと「先に部屋に上がっていて」とあなたに部屋の鍵を渡して。
翌朝あなたは独り恋人の部屋で目覚め、昨夜恋人が帰っていないことを知る。事件に巻き込まれたのか? 携帯はあいにく電源が切れて通じない。しかしあたなは出張に行かなければならない時刻が迫っている・・・
…さあ、どうする?

<感想>
佐藤正午氏は優柔不断な曖昧な男を描いたら一品じゃないかと思う。
それ故に、一気に読めるが感情移入することもなく、淡々と現象をパズルのようにつなぎ合わせてしまうのでさっぱりしすぎの印象。
さて、この小説のカップルは”つきあって半年” という微妙な設定。
男の人はわからないけど、女性にとって”付き合って半年”と言う時期は(私は彼をわかってる?/彼は私の本当をわかってないんじゃないの?)
などと思う時期なのではないかと思う。
この本でも主人公・三谷は『一体お互いをどのくらい知っていたのか?』と自問しながら1カ月後、半年後と彼女の行方を追い続ける。
現在、日本全国で1年間に、自分の意志で姿を消してしまう人間は7万人っと言われているらしい。と言う私もたまに、ふっと現在から消えたくなることがあるので失踪者のキモチがわからなくもないのだが。

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