書籍評 重松 清

青い鳥  重松清 著

投稿日:2007-08-01 更新日:


20090507_690600<本帯より>

そばに、いるんだ。
「ひとりぼっち」になってしまった人へ―。
涙を超えたほんものの感動に出会う<孤独と希望>の物語。
「よかった、間に合った―」
村内先生は中学の臨時講師。
言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。
でも、先生は、授業よりもたいせつなことを教えてくれる。
いじめ、自殺、学級崩壊、児童虐待・・・・
すべての孤独な魂にそっと寄り添う感動作。
<感想>
静かで温かな重みのある短編8編だった。
8編の中で最初にグッときたのは「おまもり」
主人公の父が12年前に起こした交通事故。
12年間謝罪しつづけている父を見つめる家族。
けれど、遺族はいまだに父を許していない現実。
人の「死」。人を「傷つけると言うこと」の重みを感じると同時に
運転をすることの責任を改めて感じた。飲酒運転を簡単にしてしまう昨今。
今いちどこの作品を運転をする皆に読んでもらいたい。
表題作の「青い鳥」も力作だ。
ニュースで目にするような悪意、殺意に満ちたいじめではなく、
からかうと「カンベンしてくださいよぉ」「ジゴクっすよぉ」とチャラけて答える
野口くんが面白くて、からかってただけだと皆が言う。
しかし、当人の野口くんはツラくて苦しくて我慢できなくて自殺をする。
村内先生が優しく、静かに温かく導く本当の謝罪、本当の償いと意味が
心を打った。
「カッコウの卵」この短編だけ、村内先生の授業を受け卒業した生徒の話である。
気がつけば涙で文字がにじんだ。
重松清・・・すごいです。
 

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