「男道」 清原和博 著

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20090505_689218<あらすじ>
波瀾万丈の野球人生を振り返る、最初で最後の自伝。
「ただ、真っ直ぐに歩きたかった」
清原和博が初めて明かす誰も知らない本当の素顔。
(本文より)
目の前に障害物があろうと、真っ直ぐに歩いてきた。
何度も顔や頭をぶつけたけれど、横に回ったり、後戻りしたりするぐらいなら
怪我したほうがましやと思って生きてきた。
それが自分の生き方だった。

<感想>
清原が、「読売ジャイアンツの清原和博」だった時、私はキヨハラが嫌いだった。
ジャイアンツファンが「とんぼ」を歌ってキヨを打席に迎えるのがキライだった。
同年代の私は甲子園で活躍するPL学園の桑田と清原を本気で応援していた。
同点で迎えた9回に得点し、優勝を飾った時の興奮を今でも覚えている。
KKコンビを応援していた。
けれど、あのドラフト事件があって、キヨハラが巨人に振られ、桑田が何事もなかったように巨人に入団した。
アンチ巨人の私は、巨人に怒りを覚えたし、大好きで応援していた桑田が嫌いになった。
それでもキヨハラは自分の気持ちを抑えて西武に入団。4番を任され、本塁打を打って活躍した。
私はソレをスポーツニュースでうれしく見ていた。
なのに、FAで巨人に移籍。
「ジャイアンツの清原」になった途端にキヨがキライになった。
ナゼか裏切られた気持ちになった。
(なんなんだよ?あんなにひどい裏切られ方をしたのに、それでも巨人に行くのかよ?
  キヨハラにプライドないんじゃない?)と腹が立った。
阪神に移籍するかもって情報もあったから余計に悔しかった。
私が悔しがることもないのに。
キヨハラがキライだ。「とんぼ」がうっとしい。肉体改造ってアホちゃう?
ボンズのマネしてピアスはないやろ~。
いちいちキヨに いちゃもん(関西弁)をつけていた。
それはキヨがキライだからだと思っていたけれど、それはちがうと気づいていた。
ほんとうは野球選手:キヨハラのファンだった。
オリックスに入団すると決まった時、「おかえり、キヨ」って心から嬉しかった。
阪神との交流戦のチケットを取ってキヨを見に行った。
大きかった。
現役時代の彼を見れて良かったと引退した彼を見て思う。
この自伝はキヨの気持ちと、生き様、彼の本音が真っ直ぐに書かれている。
だから胸が熱くなった。誤解していたこともわかった。
巨人へ移籍した気持ちも理解できた。
彼はファンの気持ちを1番わかっている正真正銘のプロ野球選手だ。
この自伝が発売され、すぐに読みたい気持ちがあったのに、素直に読む気になれなかった。
コレも私の清原に対する意地である。
読む口実が欲しかった。
野球ファンの長男に「読みたいやろ?買ってきたら?お金は出してあげるよ」なんて言って
子供が買ってきたから読んだ風にしたかった。
誕生日に長男が「母さん、おめでとう!プレゼントやで」と「男道」をプレゼントしてくれた。
ありがとう。
読んで良かったよ。
年末年始のTV番組で桑田真澄の特集があり、彼の当時の苦しみ、本音、
巨人への気持ち、メジャーへの気持ち、そして清原に対する気持ちを聴いた。
私の中でも言葉にできない「わだかまり」みたいなものが消えたような気がする。 

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