NINE *ナイン*

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2010年/米

監督: ロブ・マーシャル

CAST:
ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス
ジュディ・デンチ、ニコール・キッドマン、ケイト・ハドンソン
ソフィア・ローレン、ファーギー

<STORY>
1964年のイタリア。スランプ中の映画監督、グイド・コンティーニにとって、妻のルイザだけが心のよりどころだった。ところが、妻以外にも愛人カルラや主演女優のクローディアなど美しい女たちに囲まれているグイドは、愛とプレッシャーとのはざまで幻想の世界へと陥っていく。

<感想> 評価 ★3
「シカゴ」の監督、ロブ・マーシャルの久々のミュージカル映画です。
映画にはS・ローレン、J・デンチをはじめとする大御所から、まさに今が旬のK・ハドソン、M・コティヤール、P・クルスなどなど9人もの女優が登場。女優陣が、グイドに対して、それぞれの立場と愛情表現で感情を表現するミュージカルシーンは圧巻でした。
まさしくこれぞハリウッド!大胆でセクシーなダンスシーンをパーフェクトに魅せてくれます。
その中でも私が1番良かったのは、マリオン・コティヤール。
あか抜けず、女優になる夢を持ってグイドの映画オーディションを受ける若いルイザから、カレの愛さえも手に入れて妻になったのに、さみしさと孤独ばかりの毎日にうんざり。それでも身勝手なグイドを愛しているルイザ。そして、自分の幻想から醒め、現実を見つめ、グイドと決別を決める過程まで、変化する女性の姿を見せています。映画の中のほんの短い時間の中にもルイザの人生を素晴らしく表現してて良かったです。

とは言え、やはりミュージカル映画。storyの内容は薄く感じてしまいます。それはミュージカルの特徴で、人物の感情表現はほとんどを歌とダンスで表現するワケです。それこそがミュージカルなのですが、そのシーンから感情を読むことに馴れていないとつまらない映画と言う印象になってしまうかも?
ダニエル・デイ=ルイス演じるグイドも異常なほどのダメ男でイラっとしますしね。
そう言う部分を諦めて、単純にハリウッド女優の表現するダンス&ソングシーンを味わうと言う鑑賞の方法もありだと思います。ミュージカルシーンだけでも見る価値は十分あります。
でもねぇ~。ミュージカルはやはり「舞台」が最高です。
どれだけの完成品を見せられても「生の舞台」に勝てませんね。この映画でそれを確認しつつ、ファーギーのタンンバリンダンスに感動した私もいます。
あと、ニコール・キッドマンが主演女優の役で登場しますが、N・キッドマンにはもったいほどの存在感のない端役でした。

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