ANNA AND THE KING *アンナと王様*

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1999年/米

監督 :アンディ・テナント

CAST:
ジョディ・フォスター、チョウ・ユンファ、バイ・リン

<STORY>
軍人の夫を結婚2年目で亡くしたアンナ(ジュディ・フォスター)は、息子のルイとともに、シャム(現タイ)にやってきた。国王モンクット(チョウ・ユンファ)の子供たちに英語の教育をするためにである。 王を神と崇めるこの国で、アンナは文化の違いにためらいながらも 58人の子供達に英語、そして西洋文化を教える。 奴隷制度など文化の違いから幾度も対立する国王とアンナだが、次第にお互いの理解を 深めていく・・・。 しかし、神の存在であるタイの国王とアンナの文化は微妙なところでいつも食い違い、アンナは祖国に帰る決心をする。 しかし、祖国に帰るため港にいたアンナのところに、国王の弟がクーデターを企むアラク将軍によって暗殺され、 国王にも危機が迫っていることを聞かされる・・。

<感想> 評価 ★ 4.5
「王様と私」っと言う題名で、過去に何度もミュージカル・映画化されてきた作品。
今回は、アンナの視点からの脚本であることと、王をより人間らしく描いたことが過去作品との違いらしい。映画の中で、タプティム(バイ・リン)とその恋人の処刑シーンの時のモンクット王の反応は過去作品では嫉妬と自分のプライドを傷つけられたと言うことで、怒り狂う王としているのに対して、今回は自分の弱さに自分自身打ちのめされ、嘆き苦しむ王として描かれている。このシーンがあるのとないのとでは、私の中でのモンクット王の印象が違ったとはっきり言える程、重要な変更だと思う。

また俳優=チョウ・ユンファは、緊迫し、苦しい状況に追いこまれば 追い込まれるほど
ニヒルな笑いを浮かべるモンクット王を好演。惹かれあってはイケナイ立場のアンナと王が出来事がある度に「愛」が生まれていく 。その様子が映画の中でひしひし伝わってきて切ないくらいだ。愛の言葉もなく、抱擁シーンも kissシーンでさえもないけれど、これこそ究極の純愛映画で、これほど愛を感じる映画もないかもしれない。ひとがひとに惹かれていくということは こういうことなのだろう。誰かに自分のことを伝えることで 影響を与える
相手からも自分の<何か>に影響を与えてもらう。それは 素晴らしいこと。
大人の深い愛情を感じさせてくれる映画に仕上がっている。

これが 基本がフィクションだってことに 余計感動する。映画では特殊効果はほとんど使われていない。 タイの国をはじめ、東南アジアの自然を基本に壮大な自然が広がる。
それも また魅力のひとつなのだと思うが効果音もほとんど使われていない 。
だから見る人によって心の共感する部分が微妙に違うのだと思う。

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