PIEDRAS *靴に恋して*

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2002年/スペイン

監督 :ラモン・サラサール

CAST:
アントニア・サン・ファン、ナイワ・ニムリ
ヴィクトリア・ペーシャ、アンヘラ・モリーナ
ダニエル・リオッティ、エンリケ・アルキデス

<STORY>
レイレは23歳。高級靴店の店員。靴のデザイナーを夢見ている。でも、いつしか自分を見失い、恋人も出て行ってしまった。アデラは49歳。キャバレーのオーナー。夢は小説家になること。でも、知的障害の娘の世話で余裕のない毎日。マリカルメンは43歳。夫の死後、タクシー運転手として10年間働きづめ。夫の連れ子を育てているが父親を亡くしたことでクスリ漬けの長女とはうまくいっていない。イザベルは45歳。高級官僚の妻。サイズの合わない靴を買い漁り、孤独を紛らわせている…。

<感想> 評価 ★4
邦題が「靴に恋して」だし、DVD表紙もたくさんの靴、予告編でも5人の女性を「黄色いスニーカーを履く女」「盗んだ靴を履く女」「小さい靴を履く女」「扁平足の女」「スリッパを履く女」と説明していたので、「キンキー・ブーツ」のスペイン版?っと勝手に思いこんでいたが、靴の話ではない。スペインらしい感性で描かれる女性の生き様を描いた群像劇だった。
ほんと映画宣伝が悪すぎて、下手したらこれほど素敵な作品を観ないでいたかも知れないと思うと、ちゃんと正しくプロモーションして欲しいと思う。
だいたい、原題「PIEDRAS」は英語名で「STONES(岩石)」。靴となんら関係ないのだ。靴はあくまでも観る側に5人の主人公を印象づけるためのアイテムでしかなかった。靴のイメージで紹介される5人の女性、その彼女たちをとりまくパートナーや家族。そしてラストに向かいこの5人の意外な接点が明らかになっていく。

5人の女性それぞれが抱えている問題は特別なものじゃなく、どこかで誰もが経験しているような痛みゆえに共感できるし、ハッピーエンドじゃないところがビターで人生を感じさせます。
私はこのタイプのスペイン映画が大好き。2時間15分、長めの作品だけど飽きることなく十分楽しめました。

ちなみに、キャバレーのオーナー役のアデラを演じるアントニア・サン・ファン。「オール・アバウト・マイ・マザー」で性転換手術をしたオカマを演じていたので今回もその役柄でママ役?と思っていたが、れっきとした女性、女優と判明。だって男みたいなんだもん。

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