ドラマ(シリアス、ハートフル) 映画評

Der Untergang * ヒトラー 最期の12日間*

投稿日:2005-02-13 更新日:

2004年/独

監督 :オリヴァー・ヒルシュビーゲル

CAST:
ブルーノ・ガンツ アレクサンドラ・マリア・ララ

<STORY>
第2次大戦末期。西進してきたソ連軍の猛攻に会い、ドイツ第三帝国の崩壊は目前に迫っている。総統ヒトラー(ブルーノ・ガンツ)とその側近達は首都ベルリン市内の総統用防空壕にこもり最後の抵抗を試みるが、ソ連がベルリンに迫るにつれ結束は崩壊、防空壕内は混乱に陥ってゆく。

<感想> 評価 ★3
ドイツ映画としては真っ正面切ってのヒトラーを描いた初の映画らしい。それが真実ならかなりの価値があると思う。
原題の「Der Untergang」はドイツ語で「転落」の意味。まさに「転落」するまでを描いている。映画ではヒトラーを英雄としてではなく、史上最悪の人間としてでもなくナチスドイツの没落の時とその渦中にいた人々を写実的に描いた作品で記録映画のようでもある。
神経質で冷酷なヒトラーは身内には優しさを見せる。秘書や死の直前に妻にする女性にやさしい言葉をかけたあとで無茶苦茶な軍事作戦を部下に指示し、部下がそれに対して市民に犠牲者が出ると助言すると「彼らが自分で選んだんだ。自業自得だ」と言い放つ。それがヒトラーを狂気の人と呼ぶ1つの原因なのかも知れない。
ラストで秘書ユンゲ本人が登場しインタビューに答えている。
「目を見開いていれば見えた」「無知は言い訳にはならない」と。
ヒトラー、ナチスと言うと必ず出てくるユダヤ人弾圧がこの映画には出てこないことが不思議だが、秘書:ユンゲは知らなかったようだ。
また、この作品の監督はオリヴァー・ヒルシュビーゲル。「es(エス)」の監督でもある。「es」も支配するものされるもののを描き、根底にナチス精神の批判を感じたドイツ的作品だった。これから注目したいドイツの監督である。

-ドラマ(シリアス、ハートフル), 映画評

Copyright© flap.... n@gi style   , 2019 All Rights Reserved Powered by STINGER.