Can you ever forgive me? ある女流作家の罪と罰

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2018年 / 米

監督:マリエル・ヘラー

CAST:
メリッサ・マッカーシー、リチャード・E・グラント、
ドリー・ウェルズ、ジェーン・カーティル

5.0

STORY

かつてベストセラー作家だったリー・イスラエルは、今ではアルコールに溺れて仕事も続かず、家賃も滞納するなど、すっかり落ちぶれていた。
愛猫が病気をしても、診察を受けさせてやる金さえない現実に、リーは大切にとっていた大女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売ることに。
その時リーは、セレブからの手紙がコレクター相手に高値で売れることを知ってしまい、古いタイプライターを買って有名人の手紙の偽造しはじめる。

 

感想 ★3

第91回(2019年)アカデミー賞に主演女優賞と助演男優賞でノミネートされた作品。
実在の人物、リー・イスラエルの自伝を元に映画化された作品です。

過去の栄光にしがみつく、ひねたオバさんを、コメディ女優のイメージが強いメリッサ・マッカーシーが、見事に演じていました。
映画の冒頭は、鼻持ちならない態度のリーに、イライラを感じるんですが、彼女が有名人の手紙を捏造していく後半は、楽しそうに文章を考え、タイピングしていくんです。
その姿は、彼女がほんとうに文章を書くのが好きであることが伝わる反面、捏造なのに?って虚しく悲しくなりました。
ま、リー自身は、それを虚しいと思っていないし、罪悪感もなく、楽しく捏造しているんです。
もう自分の作品だと言う意識だったんでしょうね。
実際、映画の中で、リチャードから「ウソの手紙」と言われた時、自分は作家で、書簡は作品だと言うようなセリフがありましたから、作品を生み出しているつもりだったんだでしょうね。

圧巻だったのは、書簡捏造の罪で判決がおりるとき、裁判長に自分の気持ちを語るシーンです。
あのシーンでリーが語った言葉こそ、彼女のほんとうの気持ちですね。

ゲイのお調子者リチャードとの関係も、上手く描かれていたと思います。
ニューヨークの片隅で、世間からふるい落とされそうになりながら必死に生きる姿も印象に残りました。

これは日本未公開作品のようです。

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