2011年 / 米 監督:ロバート・レッドフォード CAST: ジェームズ・マカヴォイ、ロビン・ライト、ケヴィン・クライン トム・ウィルキンソン、エヴァン・レイチェル・ウッド |
<STORY>
リンカーン大統領暗殺の罪に問われ、アメリカ合衆国政府によって処刑された初めての女性メアリー・サラットの隠された真実を描く。
南北戦争終結直後の1865年、第16代アメリカ合衆国大統領リンカーンが暗殺される。すぐに8人の犯人グループが逮捕されるが、その中に南部出身の未亡人メアリー・サラットがいた。彼女が営む下宿屋を犯人たちのアジトとして提供したという暗殺幇助の罪だが、裁判になるとメアリーは「私は無実です」とだけ述べ、それ以外のことを話そうとしない。メアリーの担当弁護士を引き受けることになったフレデリックは、北軍出身ということもあり、最初は弁護に抵抗を感じるが、メアリーの毅然とした態度と、最初から彼女の有罪を決めつける裁判そのものに疑問を感じ、やがてメアリーは無実ではないかと思い始める…。
<感想> 評価 ★3
リンカーンに関する知識は、南北戦争、奴隷解放、暗殺程度の知識の私。
2012、2013年はナゼだかアメリカ配信の映画の多くが”リンカーン”関連。
2013年アカデミー賞では「リンカーン」で、ダニエル・ディ=ルイスが、主演男優賞を受賞。
リンカーンブームを感じつつ、ジェームズ・マカヴォイファンの私が選んだ1作がコレです。
私程度の知識でもこの作品は理解できます。
この作品は「リンカーン」をそのものを描いたものではありません。「リンカーン暗殺の真実」でもなく、ましてや南北戦争の是非でもリンカーンの功績でもありません。この作品は、北軍の大尉であり、リンカーンを支持する弁護士:エイキンが、不本意ながらも南軍支持のサラットの弁護をすることの困惑。戸惑いながらも、弁護士として事件と向き合ううちに、サラットの有罪ありきの裁判に疑問を感じはじめ、でっちあげられた証言、軍法会議への怒り、裁判の冒涜に怒りを抑えきれなくなるところにあると思います。公平でない裁判の恐ろしさを見せられ、怖ささえ感じました。
エイキンを演じたのは、ジェームズ・マカヴォイ。私はジェームズが好きです。カレの深くてやさしい瞳がエイキン役にあっていたと思います。それに加え、ロビン・ライトの押さえた演技。素晴らしかったです。母は強いの象徴。サラットの大地のような深く広い愛情に圧倒されました。
ほとんどの母親はサラットと同じ行動をするでしょう。私も間違いなくそうすると言い切れます。
母親は強く広いものだと実感しました。
ネタバレではありますが、エイキンの努力もむなしくサラットは死刑となります。
最後の瞬間まで”凜”としているサラットの強さと虚しさをにじませながらそれを見守るエイキンの表情が印象的な作品でした。
最後に、いつも邦題に文句をつけてしますが、原題「The Conspirator(共謀者)」の方が、作品の内容を言い当てていると思います。
「声をかくす人」ってどう言う意味でつけたんでしょ?ん~・・・私には不評です。
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