2014年 / オーストラリア 監督:マイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟 CAST: イーサン・ホーク、サラ・スヌーク、ノア・テイラー |
<STORY>
彼は、時空を越えて犯罪じゃを捕まえる時空警察官。彼に与えられた最後のミッションは、1)新たな構成員のスカウト、2)連続爆弾魔=フィズル・ボアーの阻止。
時空を越えるたびに明らかになる真実。そして、生まれる新たな謎。
時空を使って過去と現在と未来が入り乱れる。
<感想> 評価 ★3
イーサン・ホークファンなので選んだ1作。詳しいあらすじを知らずに観るのをオススメします!
日本版CMでは「時空警察(テンポラル・エージェント)」と言う紹介だったので、ある犯人を追って、もしくは、現代のテロなど多数の死者を出すような事件を過去から変化させるため、時空間を戻って世直しするStoryだろうと想像し、映画を見始めたのだが・・・。
映画は、酒場のシーンからスタート。
イーサン演じるバーテンダーの店に男が酒を飲みに来る。ふたりは、軽口を交わしながら会話する
・・・ん?どう展開してくの?
バーテンダーが、酒を1本かけて、客の男の話が興味をひくか、驚くかを賭けようと言いだし、男が語り始める。
ネタバレではありますが(以下、ネタバレありです)
客の男の開口一発目が「私が少女だったとき・・」で始まる。そしてそこで私はやっと気づく、(あ!客の男、女の男装だ!)と。
全く気づかなかったんですよね~。オーストラリア出身の女優:サラ・スヌークが客の男を演じてたワケですが。
サラ・スヌークだとわかってしまえば、それにしか見えないんですけど。
サラ・スヌークをはじめて観ましたが、上手いですね。そして、どことなく若い頃のジョディ・フォスターを思わせます。
ここから彼(彼女)の話す生い立ちがなかなかの壮絶さです。
で、その話を聞いたあと、バーテンダーが彼(彼女)を連れて、彼が後悔していると言うその年代まで時空を戻ってみないか?私の仕事を引き継ぐのが交換条件だ・・・ってことで話が展開していきます。ここまで50分ほどかかりますが、このあとは一気です。
時空警察ものと言うよりも、タイムトラベル・パラドックスものですね。
原作は、ロバート・A・ハインラインの短編小説「輪廻の蛇」の映画化だそうです。
まさに、原作どおり、ベースにあるのは「輪廻」。
ラストに、全部繋がるのがわかった瞬間、(ほほぉ~、おもしろい)と唸ってしまいました。
解釈はいろいろあるのかも知れませんが、私が理解できた範囲のまとめ
①
1945年、孤児院の玄関前に置かれた赤ちゃん。
ジェーンと名付けられ育つが、自分は他の女の子達と何かがちがうと違和感を感じながら育つ。
ジェーンは、頭も良く、運動神経もずば抜けて良かったが、可愛さがなく、養子としてもらわれることもなかった。
②
彼女はその才能を見いだされ、「宇宙慰安婦」の養成を受けるが、不合格
③
はじめて自分を理解してくれる男性と出会い、恋に落ちる。
幸せだったのに、ある日突然、その男は消えたと言う
しかし、彼女は妊娠しており、出産することに。
④
出産後、医師から「両性具有」だったといきなり告知され、しかもジェーンの意思を聞くことなく男子に性転換手術される。
しかも、何者かに赤ちゃんを誘拐されてしまう
⑤
ジェーンは、ジョンと名前を変え、NYにやってくる。
人生をやり直そうとしたが、結局職業を転々とし、現在はしがない物書きとして生活している
↑
その話をバーテンダーに話す。
バーテンダーが連れ戻ったのは、③の時代。
その時、ジェーンが出会い恋に落ちたのは、ジョンだった!(自分自身)
そして、ジェーンの赤ちゃんを誘拐し孤児院に預けたのは、バーテンダーの男。
⑥ジョンは、過去を知り、それを受け入れ、バーテンダーの後継者となる
そのバーテンダー(警官)が追う犯人。
自分の仕掛けた爆弾?で、顔に大やけどを負いながらも、同じタイムマシンを使ってワープしてしまう。
ケガが治り、包帯が取れた、その顔はバーテンダーそっくりだった。
つまり、赤ちゃん、ジェーン、ジョン、爆弾でケガをする男、顔が変わった男、バーテンダー、すべて同じ人物だったと理解しました。
これこそ、輪廻。
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