2003年/ポーランド・仏 監督 :ロマン・ポランスキー CAST: エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッシュマン、 フランク・フィンレイ 2002年 カンヌ映画祭パムドール賞 2003年 アカデミー賞主演男優賞=エイドリアン・ブロディ |
<STORY>
1940年、ナチス・ドイツがポーランドへ侵攻した翌年、ユダヤ系ポーランド人で、ピアニストとして活躍していたウワディク・シュピルマンは家族と共にゲットーへ移住する。ゲットー内のカフェでピアニストそしてわずかな生活費を稼ぐも42年にはシュピルマン一家を含む大勢のユダヤ人が収容所へ送られた。だが運命の悪戯か、ウワディク一人が収容所へ連れられる人々の列から外れ、収容所送りを逃れることができた。しかし彼にも、生きても捕まっても地獄の日々が始まる…。
<感想> 評価 ★3
ポランスキー監督は幼少期をポーランドのクラクフのゲットーで過ごし、母を収容所で亡くした経験を持つ。これまで彼は、辛すぎる過去に向き合う準備ができていないとし『シンドラーのリスト』の監督オファーを断っていたらしい。そんな彼が自らの原点に立ち帰り撮った渾身の一本。ナチスのホロコースト(ナチスによるユダヤ人の多量虐殺の意)中心の映画ではなく、ひとりのユダヤ系ポーランド人ピアニスト=シュピルマンの視点から作られている。プライドも愛情もかなぐり捨てて、「逃げる」「食べる」「生きる」それのみを優先し続けたシュピルマン。人間は食べないと本当に生きれないんだなと実感させられたと共に、誰かが彼を匿い、食事などの配達をしなければ彼は89歳までピアニストとして人生を全うはできなかっただろう。人の助けが人生には絶対必要なんだと実感し、人間の残酷さと優しさを感じた作品。
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