くちぶえ番長 重松清 著

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20090507_690623<あらすじ>

小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。
転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言したマコトに、みんなはびっくり。
でも、小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも強く、優しく、友だち思いで、頼りになるやつだったんだ―。
サイコーの相棒になったマコトとツヨシが駆け抜けた1年間の、決して忘れられない友情物語。
<感想>
上手いなぁ重松清さん。なんでこんな小説がかけるんだろう。
重松氏と同世代の話を書いても、忘れてしまった幼い頃の事を書かせても、
小説の中にかならず心を掴まれる部分がある。
それが重松清の魅力なんだろう。
子供向け小説かも知れないけれど、大人も十分に味わえる。
この小説の時代は、私が幼かった30年代後半~40年代。
読んでいる内にあの頃の町の匂いを思い出した。
小説の中には、重松氏が現在(いま)を生きる子供たちに伝えたいメッセージが
いっぱい詰まっている。
「友情って?」「強さと優しさって?」「愛するものの死」「その死をどう理解して生きていくのか」
どれもこれも私の子供にも伝えたいことと一緒だ。
重松氏の温かな、強いメッセージに胸がいっぱいになった。
小説としてはキレイごとばかりな印象もあるけれど、子供たちに伝えたいのは
小狡い部分なんかじゃない。素直に読みたい1冊です。

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