博士の愛した数式 小川洋子 著

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第1回本屋大賞受賞

<あらすじ>
「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。

<感想>
数学はキライじゃないが、むずかしい数式説明が所々出てくるのが苦手で挫折。
約12年(干支ひとまわりだ)ウチの本棚にずっといたこの本を、ナゼ読む気になったのかはわからない。とにかく12年ぶりに読む気になった。
映画化されたこの小説は、第一回本屋大賞を受賞した本でもある。つまり人気のある小説なのだが・・・小説の中に入り込むことも、夢中になることもなく読了。
優しさが溢れるピュアな小説でした。
この小説から凜とした空気を感じるのは、博士が謙虚に数学と向き合い、心から「数」を愛している姿や、家政婦である主人公が、自分の仕事に誇りを持ち、丁寧に仕事をしている姿勢が描かれているからだと思います。この姿勢は尊い。この小説の大切なファクターだと思いました。
小説の中に、一度家政婦の彼女を解雇した雇い主(博士の義姉)が、博士のメモを見て、不満などを全て受け入れ、再度義弟(博士のこと)の家の家政婦として再雇用するのだが、そのキッカケの数式メモ「eπi+1=0」。それが意味するものがわからなかったのが残念。わかる人にはわかるんだろうなぁ@

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