<内容>
指も触れないまま「あなた」を思い続けた12年間。
恋人でも友人でもない関係を描く究極の純愛小説。
第134回川端康成文学賞受賞の表題作を含む3篇を収録した短篇集。
<感想>
表題作「袋小路の男」と「小田切孝の言い分」は連作。
それに「アーリオオーリオ」を加えた短編3編。
この小説は、理解できる人は共感できるけれど、
わからない人には理解不能の小説だと思う。
私は、大谷日向子の小田切孝への気持ちは「純愛」だと思う。
何をしても断ち切れない彼への想い。彼と完全に切れないのは彼も日向子が必要だと思っているから。
それに日向子は気付いていない。無機質な小田切の印象は、「小田切孝の言い分」で色を持ち始める。
小田切孝、イヤな男だけど惹かれてしまうキモチもわかる気がした。
3話目の「アーリオオーリオ」は、全く違う小説。
こちらの評判の方が良かったのだけれど、私はダメでした。
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