<あらすじ>
恋は知らない時間を連れてくる。
大人の極上の恋愛小説。読売文学少女賞の傑作。
文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生(なるお)と恋に落ちた。
同業者の夫・一浩は、恋人の存在を打ち明ける。
恋と結婚、仕事への情熱。
あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形――。
AからZまでの26文字にこめられた、大人の恋のすべて。
読売文学賞受賞作。
<感想>
単なる不倫・浮気の小説とも、新しい夫婦の形を示した小説でもない。
仕事も家庭も順調な夫婦の中にふっと差した「恋するキモチ」を
山田詠美風に現代的にオシャレに描いた作品。
共感できると言い切れないけれど、人に惹かれるキモチは状況や年齢は関係ない。
夫婦で「恋してる」と語れるなんてのはフツウじゃあり得ないが、
話したくなる夫の妻の気持ちもわからなくない。
長く夫婦やってると<男と女>よりも<同志>の感覚が増えていく。
誰よりも私をわかってくれる他人が夫であり妻であるし。
主人公:夏実の10歳年下の彼:成生も25歳なのに魅力的でおしゃれな言葉をくれる。
だからこそ恋に落ちたりしたんだろうけど。
「食べて、話して、セックスしてシンプルなそれだけを君としたかっただけなんだ」
コレ、名セリフかも。
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