2008年/韓国 監督:ナ・ホジン CAST: ハ・ジョンウ、ソ・ヨンヒ、キム・ヨンソク、 チョン・インギ、ク・ヌボン |
<STORY>
デリヘルを経営している元刑事のジュンホは、店の女の子たちが相次いで失踪する事態に見舞われていた。やがて最後に会ったと思われる客の電話番号が同じ事に気づくジュンホ。そして、その番号は直前に送り出したデリヘル嬢ミジンの客とも一致していた。ほどなくミジンとの連絡が取れなくなり、心配したジュンホはミジンの行方を追う。そして、偶然にも街中で問題の客を捕まえることに成功したジュンホは、男をそのまま警察に突き出すのだったが。
<感想> 評価 ★3
03年~04年、約30人もの殺人を犯した「韓国史上最悪の猟奇殺人事件:ユ・ヨンチョル事件」をベースにしたクライム・サスペンス。
同じアジアなのに作風は日本とは違います。香港と日本の映画を混ぜたような部分もありつつ、泥臭くて、熱くて猥雑、そして圧倒的な感じを受けるのです。
猟奇殺人事件がベースなのでR-15指定の映像は必至。しかし、この映像があるからこそ圧倒的な感覚を感じるのかも知れません。
この映画がよくあるクライム・サスペンスと違うところは、犯人が映画序盤で逮捕される点。だけど、韓国警察が抱える問題点や、犯人の証拠不十分で立件まで持って行けず、映画の後半で釈放されてしまうと言うところにあります。つまり、見ている私たちは冒頭から犯人を知っており、逮捕までしているのに立件できず、犯人を釈放してしまう警察に苛立ち、次に起こるだろう展開を考えてハラハラしてしまう。その感覚が主人公であるデリヘル経営者のジュンホと重なると言う展開のセンス。そして、世捨て人のようにすさんでいる元刑事のジュンホがヨンミンを捜し、ヨンミンの娘とふれあうことで変化していく姿がこの映画の肝と言えるでしょう。
猟奇殺人事件ものの映画はきらいじゃないよと言うのであればお勧めの1作です。
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