2006年 / 米 監督:ディート・モンティエル CAST: ロバート・ダウニー・Jr、シャイア・ラブーフ チャズ・パルミンテリ、ダイアン・ウィースト、 ロザリオ・ドーソン |
<STORY>
生まれ故郷を捨て、家族とも疎遠になっていたディートは、病に倒れた父親を入院させるために、久しぶりにNYクイーンズのスラム街に戻る。そして、忘れたくても、忘れられない苦い過去を思い出すことに…。移民の息子として育ったディートは、兄貴分のアントニオや、その弟のジョゼッペたちと毎日のように群れて過ごし、他の不良グループとのいざこざもしょっちゅう起こしていた。しかし、学校にやって来た転校生のマイクと知り合い、外の世界にあこがれるようになったディートは、次第にアントニオたちと距離を置くようになり…。
<感想> 評価 ★3.5
俳優で作家でもあるディート・モンティエルの自伝小説を自身が監督した作品です。
居住者の半分が移民のスラム街であるNY・クイーンズ。そこで生まれ、暮らすディートと家族。頭が良いよりもケンカに強いものが優位に立つスラム街では、ドラッグに溺れるもの、犯罪で刑務所へ行く者、敵対する相手グループに人を殺しかねないケンカをふっかけて日々を暮らす少年たち。そんな街で暮らすことを窮屈に感じている主人公のディート。しかしカレの父親:モンティはこの街を愛している。ディートの父:モンティは不良の悪ガキたちにも愛情を惜しまないため、不良少年たちから慕われており、ディートの友人で、実父から虐待されているアントニオを放っておけず、我が子のように案じていた。しかし、ディートの母、そしてディート自身も、アントニオを慕いながらも、このままではいけない、変えなきゃならないと思っている。そのあたりの閉塞感、焦燥感がストレートに表現されていて、作品に引き込まれた。
ディートがスラム街以外を知っている転校生と出会って、電車に乗って街を出るシーンは印象に残ったし、好きなシーンだ。
私も18歳で干渉気味の田舎から都会へ出てきた。そして、自分が捨てた街に暮らす親のこと。飛び出すように、逃げ出すように田舎を出た時以来会っていない友人との再会など、ずっと目を反らしてきた過去と向かい合わなければならない「時」は必ず来ることを大人になったディートと同じような年齢で体験した。ダウニーJr.味わい深く演じていたと思う。
ノスタルジックな作品だけれど、心に残る作品でした。
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