これが話題の”バケモノの子”か！　バケモノの子　大阪公演（1回目）

”バケモノの子”12月10日大阪四季劇場開幕

細田守監督のアニメ映画「バケモノの子」を劇団四季が新作オリジナルミュージカルとして公演をスタートさせたのは2022年の春のこと。
「アラジン」の東京居座り状態を考えると、約1年半で大阪上陸は劇団四季を評価します

そりゃね、東京の動員には敵わないのはわかるけれど、やっぱり新作を大阪からスタートして欲しいと思うし、東京ばかりでやらないで、地方に演目を回してくださいと思うワケです。

劇団四季情報で、「バケモノの子」をオリジナルミュージカルとして公演するまでには、草案、制作等含め、約３年半かかったそうで、パンプレットにも、”乾坤一擲（けんこんいってき）の大勝負”と書いてあるとおり、四季も一か八かの大勝負に出たようですが、その甲斐あって高評価を聞いてました。
「バケモノの子はすごい」「今、見たい四季演目は”バケモノの子”一択」「こんなに感動したことはない」とってね。

自然と期待値は高まるワケです。
そして８月末、オペラ座の怪人が閉幕、３ヶ月あまりの空白を挟み、大阪で開幕しました。

開幕チケットは抽選に外れましたが、本日、ようやく観劇してきましたので感想などレビューに残したいと思います。

感想

正直に書きます。

熊徹と猪王山が互いの魔物を召喚して戦うシーン、バケモノたちが人間の九太を受け入れ、日常生活雑事や武術をダンスと歌で見せていくシーンなど、いくつか楽しくて印象に残っているシーンはあるけれど、残念ながら、【今、見るなら”バケモノの子”一択】とは思えず。
もちろん、キャストのレベルは全く問題なく、玉木くん＠九太少年には何度も泣かされましたし、韓＠熊徹の歌声や表現力は見るたびに磨きがかかっていると思います。大鹿礼生＠九太も魅力的で、九太役のイメージに違わないし、菊池俊＠一郎彦もイメージを覆さないキャストだったと思います・・・が、ハマらなかった。
川島創＠多々良もすごく良い味を出していたのに・・・・ハマらない。

ハマらなかった理由と思われること

ハマらなかった理由のひとつに、一郎彦が突然悪役に回ってしまい、その一郎彦を友だち関係もできてない九太が助けようとするところに違和感を感じたからだと思う。

私が感じ取ったバケモノの子の大きなテーマは２つ。
１，師弟愛
２，アイデンティティ

その大きなテーマが熊徹と九太に絞られて話しが進むなら、もっとわかりやすく感動したかも知れないけれど、そこに一郎彦が絡む。絡むのなら、もっと前半に説明いるでしょ？と思う。
九太と一郎彦は、仲良くはなかったけれど、一定の距離を保ってた関係。それなのに郎彦が突然悪に堕ちた途端、九太は一郎彦を助けようと思うワケ・・・解せない。
そもそもふたりが仲良かったなら、その気持ちはわかるけど、そういう関係でした？ってなる。なんなら青年になってからは二郎丸の方が仲良かった展開だったし。
だから九太が一郎彦と戦うシーンも、どう感情を載せて見たら良いかわからず、淡々と見てしまうことに。

個人的には、熊徹が粗暴でいつまで経ってもオトナになりきらないところや、そんな熊徹を青年になった九太が心配するところなんか、父と息子だってしないところが素敵だなと思ったんですけどね～。

キャストについて

初めての演目なので、今回は韓さん＠熊徹が素晴らしかった。それだけを記しておく
あと蓮のママ＠小島由夏さん、めっちゃ歌上手いっ

歌について

やはり印象に残っているのは、「胸の中の剣」。
これはミュージカルとして聞こごたえがあるし、何度も出てくる曲で魅力がありました。

少年時代の蓮（九太）が歌う、「強くなる」はやっぱり泣けました。
「バケモノの子」も、やっぱりCD買おうかな（笑）

私の劇団四季大好きリスト

突然だけど発表しておく（笑）

ノートルダムの鐘
キャッツ
ジーザス・クライスト・スーパースター
ウィキッド
アイーダ　または　オペラ座の怪人

ここに「バケモノの子」が食い込むのでは？と期待してただけにちょっと拍子抜け。
あとチケットは２回。
２回みたら変わるんやろうか？キャストが変われば変わるのか？それも楽しみでもあります。

本日のキャスト

2023-12-16  大阪公演マチネ

■初見　　★キャスト違い初見