THE JACKET * ジャケット*

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2005年/米

監督 :ジョン・メイバリー

総指揮:スティーヴン・ソダーバーグ、ジョージ・クルーニー

CAST:
エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ
クリス・クリストファーソン、ケリー・リンチ
ジェニファー・ジェイソン・リー

<STORY>
1992年、湾岸戦争で頭に受けた銃撃から奇跡的に生還したジャックは、帰国後、警官殺しの濡れ衣を着せられてしまう。古傷から記憶喪失に陥ってしまい無罪を主張できないばかりか精神の異常を指摘され精神病院送りになってしまうジャック。ベッカー医師はジャックを患者としてではなく、まるで実験動物のように扱う。気を鎮めるためにクスリ漬けにされ、拘束衣(ジャケット)で縛られ、死体安置の引き出しの中に何時間も閉じ込める治療はあまりにも過酷過ぎてジャックは引き出しの中で狂気の正気の狭間から数年後の世界へと「トリップ」してしまう。トリップした先は未来だった。そこで自分が4日後に死亡することを知る。ジャックは自らの死の謎を解き明かすべく、ジャックは動き始める。

<感想> 評価 ★3.5
1993年と2007年を行き来するタイムトリップ・サスペンス。
詳しいStoryを知らず、期待せずに観たのが良かったのか、私好みのプロットでなかなかおもしろかった。プロットは「バタフライ・エフェクト」に酷似しているので斬新さはない。肝心な部分でご都合主義な展開をするので(タイムスリップする年代がナゼ2007年なのか? / 1993年に出会った少女と未来で安易に恋愛関係になるなど)「ちょっと都合良すぎじゃん?」と言う感想は否めないが、そこを許せば後半はぐいぐい引き込まれるし、ちょこっとせつなくて楽しめた。
ジャックを演じるエイドリアン・ブロディが良かった。ブロディは「戦場のピアニスト」のアカデミー賞俳優で有名だと思うが、「戦場の・・」役のインパクトが強い上、見た目が神経そうで特徴のあり過ぎる顔立ちから役柄が限られる俳優だと思っていたので注目はしていなかったのだが、この作品のジャックはブロディに合っていた。映画が進むごとに、Storyにもブロディに引き込まれた。トリップする時の表情、医師・病院スタッフに見せる卑屈な表情も良いが、フツウの男の表情(笑顔でジャッキーの肩を抱き寄せるシーンなど)には胸がキュン♪とした。こう言うフツーのブロディもいいじゃんと改めて認知。
また、死体安置所の狭いロッカーに閉じ込められる実験治療は観ていて恐怖感を感じた。「私なら気が触れて死んでしまう」と思った程。これほどの恐怖感を感じることができたのは、映像がすごいのか、ブロディの演技が凄いのかどっちだったんでしょうか?
残念点は、冒頭の湾岸戦争シーン・冤罪を着せられる警官殺しなど、最初に見せられるパーツの一部は放置になっているところ。しかし、後半、1993年と2007年をトリップして行くうちに愛するジャッキーと出会い、幸せな時間を得ることで、自分の「死」があらがえない事実だと悟った時、ジャックが望んだのは愛するジャッキーの幸せだと言うところが切なくてジーンときた。ラストシーンのふたりで車に乗っている後ろから輝く光明をふりかけた映像は印象的。

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