蛇にピアス 金原ひとみ 著

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第130回芥川賞受賞

<あらすじ>
顔面にピアスを刺し、龍の刺青を入れたパンク男・アマと知り合った19歳のルイ。アマの二股の舌に興味を抱いたルイは、シバという男の店で、躊躇なく自分の舌にもピアスを入れる。それを期に、何かに押されるかのように身体改造へとのめり込み、シバとも関係を持つルイ。
だが、過去にアマが殴り倒したチンピラの死亡記事を見つけたことで、ルイは言いようのない不安に襲われはじめる。

<感想>
1行目から「痛い」文章で始まる。身体改造をするルイの描写も痛いが、ルイの抱えてる心も私には痛かった。
哀しい事に、私はルイが抱える若者特有の虚脱感や虚無感に囚われて
生きていく時期を越えた。囚われては生きていけないのが現実。でも、若いと言うのはそういう無駄な事に思い悩む事で魅力を増すものなのだ。
本書で書いている世界は、ハッキリ言ってアンダーグランドな世界。けれど、めちゃくちゃな中にも求めているものは世代を越えた私とも同じで、
すごくシンプルな事。居心地のいい居場所・居心地のいい関係。認められたい自分。愛されたいキモチ。愛したい想いなのだろう・・・。

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