I LOVE YOU アンソロジー小説

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石田衣良、伊坂幸太郎、本多孝好、市川拓治、中田永一、中村航 著

<あらすじ>
愛してる、って言葉だけじゃ足りなくて(オール書き下ろし)
恋愛には物語がある。
初めて異性を意識しはじめたとき、相手とのあいだに微妙な距離感を感じたとき、初恋の同級生との再会を果たしたとき、そして別れを予感したとき・・・。

さまざまな断片から生まれるストーリーを、現在もっとも注目を集める男性作家たちが紡ぐ、至高の恋愛アンソロジー。

<感想>
アンソロジー小説の魅力は、この1冊を読むことで、いろんな作家と出会えることだと思う。
市川拓司、中田永一、中村航は初見でした。

「I LOVE YOU」の本題どおり、恋愛にまつわるお話で綴られていたが、心に残ったのは本多孝好氏の「Sidewalk talk」だ。
他の5短編は、学生や20代の恋愛を描いている中で、「Sidewalk talk」だけが夫婦の別れ(つまりは離婚なのだけど)を描いていた。
離婚の話と書きたくないほど、お互いをキライになったワケじゃない、ただ夫婦でいる意味がなくなったから、別れを選ぶことにしたふたりのお話だった。
この小説の中で、キュンとしたのは、付き合ったばかりの頃、彼女がつけていた香水にまつわるお話の部分。
人間の五感の中で1番嗅覚が1番記憶に直結しているーと。この香りをあなたがずっと忘れないように今日はつけてきたのーと初めてカレの家に泊まった日に彼女はその香水をつけている。そして、私は素直ではないから喧嘩しても自分から謝れないかも知れない。そんな時は、この香水をつけるから、こう考えて。私が一生懸命謝っている意味だって-と。
そしてふたりが最後のディナーをレストランでし、お店を出たとき、カレはその香りをかぐーと言う部分。

香りは一瞬にしてそのときに戻すと私も思う

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