(500) DAYS OF SUMMER  *500日のサマー*

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20111007_23936372009年 / 米

監督:マーク・ウェブ

CAST:
ジョセフ・ゴードン=レビット、ズーイー・デシャネル

5.0

<STORY>
グリーティングカードの会社に勤めるライターのトムは、アシスタントとして入社してきたサマーに一目惚れするが自分から彼女に声をかけることができないでいた。そんなある日、偶然にエレベーターが一緒になり、話しかけてくれたサマー。同じ音楽が好きだとわかり仲良くなる。それでも積極的にサマーにアピールできないトム。28日目にようやく友だちの助けを借りてサマーに気持ちを告げるが、「恋人は欲しくないし、誰かの所有物になるのは理解できないから友達でいいなら仲良くなりましよう」と言われる。それでもトムは有頂天になる。友だちなのに毎日デートを重ね、食事もし、セックスもする関係。そんなふたりの関係にトムは戸惑い始めるが・・・。

<感想> 評価 ★3.5
コレは男子向きの作品じゃないでしょうか?恋愛下手な男子はきっとトムの、好きになってもなかなか告白出来ないところや、相手の何気ない言葉に舞い上がったり、落ち込んだりする気持ちは理解できるハズ。映画でよくあるような夢のようなラブロマンスと違って、リアルな恋愛映画だと思います。現実は、そんな劇的な出会いもないしね。
しかし、この作品を女子目線で見ると、サマーの身勝手な発言や態度、行動には少々イラッとします。とは言え、恋愛と結婚は別。気が合って楽しい人と惹かれる人は違う。と言う感覚は女子はあるんですよね。故に、サマーを全否定しかねるところはあります。
ほんとうの恋愛をまだ知らない男子が落ちてしまいがちな小悪魔的女の子をズーイー・デシャネルが好演。彼女のお人形のような顔立ちと雰囲気に多くの男子は自分を知らずに恋しちゃうんでしょうねー。トム役のジョセフ・ゴードン=レビットもキュートです。カレってめちゃくちゃイケメンでもないのに、雰囲気があるのかな?トム役にハマっていました。
映画の冒頭に<この映画は恋愛映画じゃありません>みたいな語りがあるんですけど、その通りです。甘い夢を見させてくれるような作品を見たいならチョィスしちゃダメです。この作品はただただリアルですから。
サマーに目がハートのトム。ここでキスしたら・・、ここは抱きしめないと!って場面をことごとく外します(笑)こんなんじゃ女子の心をきゅんとはさせませんよね。
単純に見れば、サマーは悪い女でトムが可哀想に見えるけれど、恋愛はふたりでするものです。どちらかの気持ちが多くてもダメ。同じだけ相手を好きで、尊敬し求めていることが大切。愛されてるだけでも、気が合うだけでも成立しないもんなんだと思うのです。この作品はその部分を鋭くついていると思います。
互いに影響しあったり、ふたりで高め合うのも恋愛なら、失恋したことによって変わることも恋愛の大切な意味だと今ならわかる私です。ラスト、トムはほんとうにツライ失恋をしたけれど、サマーから”何か”を得たのだと思います。そしてそれはサマーも。互いが別れたことによって選んだ人生を見て、これがリアルな恋愛なんだよなっと思いました。
また、作品としては、過去や現在とあっちこっちに飛ぶ構成、音楽の使い方、IKEAやビートルズなど日常に私たちが接しているものの使い方がユニークで上手かったと思います。
たった98分の作品だけど自分たちの日常と関わり合いが深い内容だからこそ感想も長く濃くなっちゃいます。それが素敵な映画と出会うよろこびでもあります。
見ている時より見終わったあとに良さを感じる作品でした。

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