2007年/デンマーク 監督:スザンネ・ビア CAST: マッツ・ミケルセン、ロフル・ラッセゴード、 シセ・バベット・クヌッセン |
<STORY>
インドで孤児院を経営するヤコブはデンマークの実業家から寄付の話を持ちかけられデンマークに面接に行く。会長のヨルゲンに現状のアピールをするが、どうも関心のない様子、しかし娘のウエディングパーティーに招待される。そこで昔の恋人ヘレナと再会。彼女はヨルゲンの妻だった。何か策略を感じるヤコブだが、次第に事情を知ることとなる。
<感想> 評価 ★3
邦題からはまったく想像のできない重い内容でした。恋愛映画じゃありません。「生きること」「逝くこと」を真っ正面から描いた人間ドラマです。
そして、2007年アカデミー賞外国語映画賞にノミネート作品です。
監督のスザンネ・ビア作品は2作目。先に見た「悲しみが乾くまで」でもそうでしたが、この監督は心理描写が深いです。もちろん、お国柄と言うのがあって、日本人には理解できない部分はあるけれど、静かでいて深い悲しみ、苦しみ、悩みを丁寧に描いている印象です。
この映画、以上のような深い人間ドラマだと言うことを踏まえただけで、STORYは知らない方がいいように思います。
以下 ネタバレあり
STORYを知らずに恋愛映画だと思って見たため、冒頭から「え?」と言う感じだったワケですが、その分、主人公のヤコブと同じ視点と感情で映画を観られたのは良かったかも知れません。
ぶっちゃけ、途中でヨルゲンの企みが彼の「死」と関わるが故の行動だと言うことは映画の中で明らかにされる前に想像がついてしまいましたが、だとしても興味を失うことはなかったです。むしろ、妻への嫉妬のみでヤコブをインドから呼び寄せ、莫大な寄付をすることで優位に立とうとする嫌らしい男だと思っていた分、事情が明らかになってからはヨルゲンの無情さが伝わり、苦しくなりました。
それこそがこの映画のねらっていた部分ではないかと思います。
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